太陽に背を向ける向日葵

消防署の前に植えられていた二輪の向日葵を、私は嘲笑った。向日葵ならば太陽を見つめるのが道理なのに、その二輪は共に太陽に背を向けていたから。

 

 つまらないと断じて、視線から逸らしてきた。

それは人間関係だとか、社会的な地位だとか、趣味の合わない流行だとか、挙げればキリがないほどに。

 それは総じて社会的に良いものとされるもので、私はそういうものよりもむしろ反社会的なことに心惹かれてきた。

 まだ人に言えるものならアニメ・ゲームオタク。リアルで言いにくいものであれば、ドラッグ。(違法なものは服用してません)

 犯罪や暴力的なことは嫌うが、どこか破滅的なことに惹きつけられる。ここで記すには長くなるので割愛するが、私は自分の未来を殺そうとしたこともある。

 

 そう、私が太陽に背を向けた向日葵を嘲笑っているのは、つまるところ自分を嘲笑っていたようだ。世の中で輝くあらゆることが眩しくて、目を逸らした。そして私は特別なんだと、真っ暗な空想だけを見てきた。

 

 奇妙な話、あの二輪の向日葵は私と彼女がモチーフであると感じたのである。